WILL

『どこまでですか?』

『マークシティーまで』

僕は中距離移動型ロケット(現代でいうタクシー)に乗ってマークシティーまで向かった。

『お客さん、またぁ、なんであんた枯れ、寂れたような街に行くんですか?』

そうマークシティーは数十年前に崩壊した街なのだ。
『えぇ、待ち合わせしてるんですよ。』

地下の回廊がホワイトタウンに続く道で、そこに今日、ブラスト(天界人)が来るとはさすがに言えない。
『ほほほ、そうですか。さあ着きましたよ。』

『えっ?』

着いたと運転手は言ったが前には何も見えない。