気が付くと朝だった。 いつの間にか眠ってしまったらしい。 ―――この男の胸で。 十星の服の胸の部分があたしの涙(と鼻水)で濡れていた。 「……」 「あの、はなしてくれない?」 「ねぇ?」 「……」 寝てる……? え、うそでしょ…… 寝てて、この力!? びくともしないんですけど!