ガチャッ!!
「ただいまー」
PCを必死に見ていた私。気付けば夜になっていて、すっかりリュウジの帰宅時間を忘れていた。
「おかえり……」
上手な説明が浮かばないまま。
「今日ありがとな。どうだった?」
「うん、なんかね~別の病院紹介された」
出来るだけ明るく言ってみる。
「え……?」
「なんかね?見えないんだって」
声がうわずるのを必死に堪えて……だってまだ結論じゃないんだもん。
それから今調べた事を説明する。
不妊の原因は男女半々である事。
次の病院ではもっと詳しい検査をしてくれる事。
リュウジは黙って聞いていた。
「そっかぁ……俺のせいかもしれないんだ」
呟く声が耳に刺さる。
「ゴメンな。じゃあちゃんと検査するか」
リュウジなりに精一杯明るく言ったんだろう。
「うん、頑張ろうね!」
立場が一転。
だけど、こうなったからには私は治療を頑張れないけど、せめていっぱい応援しようって決めたんだ。


