「いやぁ……いっぱい採れましたよ!」
それが院長の第一声。
その数なんと……51個!!
「普通の人の7人分ですよ」
「卵巣が若いです」
「桜木さんの年齢だったらトップの数です」
と、次々と嬉しい言葉をかけて下さる院長。
「でね」
……来たっ!!
少し身を硬くする私に言葉が続けられる。
「これだけ卵を作ったから、卵巣を休めないと戻せないんだ」
……つまり
他の人のように、3日後に分割している卵をお腹に戻す事は……不可。
たくさんの卵ちゃん達で、私の卵巣はパンパンに腫れていた。
「一度凍結して、状態を見ながら戻しましょう!!」
院長はそう言い切る。
「えっと……じゃあ最短だといつになるんですか?」
私は待ち切れずに焦って問いかける。


