内診台に呼ばれると生年月日、名前の詠唱を毎回言われた。
この病院はしっかりしていて、内診の度、採血の度に本人確認をしてくれるので信頼感がますます上がる。
今日の担当はS先生。
とても優しそうな先生にほっとする……も、この検査は痛いという噂を聞いていたので少しだけ怖い。
これから行うゾンデ診とは、受精卵を戻す際により着床しやすい所を狙えるよう、子宮の奥行きを測るもの……なのだけれど
「最初は柔らかいチューブを入れるけどね～もしうまく入らなかったら堅い棒みたいなのを入れるから」
子宮の中にチューブが入るとか、普通ではちょっと考えられない事だ。
「堅いのだとちょっと痛いかもしれないけど頑張って」
その言葉にドキドキが増す。
2度の手術を乗り越えて来た私の子宮口。
不安はたくさんだけれど……どうか無事に入って！！
