2008年.6月 午前中ののんびりした時間に……携帯が震えた。 「もしもし、俺。ボーナスの金額決まったから……」 それは……リュウジからの電話だった。 「うん」 「去年よりは下がっちゃったけどさ、……万円ぐらい」 報告を受けた私は、苦手な計算をする為に電卓を取り出す。