僕は、初夏の風を感じながら桜子の肩に乗った。 甘酸っぱいレモン味のあめをなめる桜子。 レモンの香りパウダーを僕は振りかけた。 桜子は自転車を止め、深呼吸をした。 僕は飛んだ。 もちろん涼太の元に。 早足の涼太。 僕は涼太の肩に乗り、パウダーを振りかけた。 涼太は、自動販売機でレモン味のドリンクを買い、歩く速度を落とした。 ため息をついた涼太は、ドリンクを一気に飲んだ。 「あの!!」 よし、桜子!! いいぞ!