「忘れろって言ってるだろ。ばか……」 お! 俺様涼太?? 「無理だよ!!」 強い口調で言い返す桜子。 桜子の髪が風に揺れる。 涼太もまっすぐに桜子を見つめていた。 「じゃあ、忘れんな。勝手にしろ」 「勝手にするもん」 どういう展開? このふたり、本当に面白い。 「弘道のメールのことだけど…… サッキーが裏で何か言ってたらしくて。ごめんね」 「まぁ、そんなことだと思ったけど」 涼太は、ベンチに腰掛けた。