僕にキが訪れる

けれど、今は怖くない。

違う形だけれど、キミの近くにいられるのだから。

そう、僕は、死ぬけれど。


死なない。


ただ死ぬのでは、ない。


姿を変えて。

形を変えて。

また、生きていく。

喋ることも聞くことも感じることも、意識さえも、なくなるだろうけれど。

僕は、キミの傍にいることが、できる。

誰かの為に、死して尚、何かができる。

それだけで、僕は恐怖と向かい合うことができた。

あぁ本当に、僕は幸福だ。

自分を支えてくれる誰かに出会うことができて。

幸福だ、と。

そう思える。

だから、せめて、死ぬのであれば。

この場所に。

その人の近くに、いたい。

いつでも、支えられるように。