僕にキが訪れる

死ぬことは怖いと思っていた。

一体死んだ後はどうなるんだろう?

幽霊になるのか。

それとも、真っ暗な闇の中に放り投げられるのか。


それとも。


無なのか。


何も認識することさえ、いや、認識しているかどうかすら確かめることもできない。


完全な無。


人の及ぶ範囲ではないところ。未知の部分。

何にもわからないということは、つまりは恐怖だ。

この病気のように。

怖くて、怖くて、たまらなかった。