話をしていることが、段々楽しくなってきて。

信じられないことだけど、素直にそう思うようになっている自分がいて。

幸せってものが、何となく感じられて。

そんな、いろいろを与えてくれて、ありがとうと。

そんな感謝の言葉を考えて、そして口に出そうと、彼女の顔を見て。

そこで彼女が何やら驚いた顔をして僕の顔を見ていることに気がついた。



正確には、僕の首筋辺りを。



その顔が徐々に、何か恐ろしいものを見るような目になっていって。



何を、と、思って。



ハッとなり、手を当てる。



そこには、そう。





僕の幸せを奪い去る、芽が、生えていた。