「鈴木君、美味しそうに食べるね。作った甲斐あるわー」


ふと、委員長がそんなことを言った。

そんなつもりはなかったのだが、どうやら顔が勝手に緩んでいたらしい。


「いつもぶあいそーな顔してるからさー、あんまり笑わないと思ってたんだけど」


「たまには笑ってるけど……?」


「あ、ゴメンゴメン。悪い意味じゃないっていうか、えっと、とりあえずさっきの顔が、子どもみたいで可愛かったからさ」


そんな顔をしていたのか。

食事をしている時の自分の顔など、見られるわけはないので当然だが、知らなかった。

同時に、そんなところを見られたことが、少し恥ずかしかった。



……まぁ、彼女が楽しそうだから、いいか。