絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-




大急ぎで校門まで向かうと、黒いリムジンの中からスーツ姿の笹山さんが運転席から出てきた。




「ご…ごめんなさい!遅れちゃいました…」



「いいんですよ」




いつもの微笑みを浮かべながら、笹山さんはあたしを助手席に乗せてくれる。


そんな笹山さんの紳士ぶりに、周りの生徒達は興奮気味だ。




「高校生って若くていいですね。

では出発しますよ?」




笹山さんはアクセルを踏んでリムジンを発進させた。


あたしはだんだん遠くなっていく学校を眺めながら、ただリムジンのエンジン音を聞いていた。






笹山さんが運転するリムジンが、マンションとは反対方向に向かっていると気が付いたのは、それから少し経った後だった。




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