岬サマがあたしの事を嫌いなのは自分でも分かる。
あんなに冷たいのは、明らかにあたしを嫌っているから。
だけど…保健室でのあの言葉。
何であたしにあんな事を言ったの?
考えれば考える程に分からなくなる…。
「…あたしは琴弥の話を聞く限り、岬サマは琴弥の事を嫌ってないと思うんだけど」
「はあっ…!?」
あたしは突っ伏していた身体を急いで起こした。
茜はニコニコと笑っている。
「でもあたし、酷い言葉いっぱい言われたんだよ?」
「甘いね、琴弥は」
茜はあたしの反論を笑い退けると、「そのうち、あたしの言ってる意味が分かるようになるよ」と、優しい口調で言った。
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