それからのあたしは、赤く染まった顔を隠す事が出来ずに、一限目を保健室で過ごしてた…って訳なんだけど。
「茜…」
「何?」
「人生が分からないよ…」
そう溜め息をつくと同時に、あたしの視界には茜のドアップ!が映り込んだ。
驚いたあたしは、「ぎゃあ!!」と色気のない声をあげながら、本日二回目のイスから落ちそうになるというリアクションを取っていた。
茜はあたしに顔を近付けたまま、何やら楽しそうにしている。
「あたし…琴弥の悩みのタネ分かるかも!!」
「は…?」
あたしの呆れ返った表情を確認した茜は、そっとあたしの耳に顔を近付けた。
「岬サマと何かあったんでしょ?」
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