ついに怒りの沸点へと達してしまったあたしは、腕を掴んだままの岬サマの手を振り切った。
「何すんだ―――」
「ちゃんと人の話を聞いて!」
突然叫んだあたしを見て、岬サマの赤らめていた顔が元に戻っていった。
「あたしと笹山さんは付き合ってなんかないよ」
「でも、俺見たんだけど。
校門の前で、笹山が堂々と交際宣言してたとこ」
「え…?」
岬サマの予想外の言葉に声を詰まらせてしまった。
真実は違うのに…岬サマがあの現場を見ていたという事が、何故かショックで。
「ほら、何も言えねぇんだろ?
付き合ってんじゃんか」
「ち…違うよ………」
違うのに…岬サマの言葉がずっしりとあたしに襲い掛かってきた。
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