「今日、ありがとな」 「へ…?」 「今日の晩飯、かなり豪華だっただろ。 あれ、俺が誕生日だからなんだろ?」 そう言う岬サマの顔は、少しニヤッとした微笑みを浮かべていて。 顔が更に赤くなりそうだったあたしは、すぐに俯いた。 「…うん。誕生日、おめでとう」 「ったく、最初からそう言えばいいのにな」 いつもなら、何か言い返してる場面なんだけど。 追い詰められているあたしには、それが出来ない。 何も言わないあたしを、たぶん岬サマは不審に思うだろう。 .