「…話逸れたけど、分かった。

俺、今度ダイや沙貴って人に話してくる」



「…頑張れ」




そう小さく呟く琴弥は、少しだけ微笑んでいて。


応援してくれる人がいるって、こんなにも心強いんだな。




俺は、少しだけ目を閉じてみた。



まだひとつだけ…俺にはやらなければいけない事がある。


今日、話を聞いて感じたんだ。


…意地を張ってばかりじゃダメなんだって。




「…なぁ、琴弥」




俺は目を開けると、琴弥の名前を呼ぶ。



…大丈夫。


アイツが俺を支えてくれるなら

俺はどこまでも頑張れるから。


だから、もう少しだけ力を貸してくれ、琴弥。




「…俺、明日親父と話をつけてくる事にした。

琴弥、お前も一緒に着いて来てくんねーか?」




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