絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-




あたしが追いかけている事を知らない二人は、そのまま近くの住宅街に入っていく。


人混みが少なくなって、より岬サマが鮮明に見えるようになる。


あの二人が手を繋いでいない事が、何よりも救いだった。



あたしは立ち止まって空を見上げた。



月が二人を照らしているんだ。


仲良さそうなあの二人を…。



そう考え出すと、更に涙は止まらなくなる。


あたしの気持ちとは裏腹に、あの二人はどんどんと奥に進んで行く。




「…追いかけなくっちゃ」




また無意識に、足が動いた瞬間だった。




「何しとんねん!琴弥ちゃんっ…!!」



「きゃっ…!!」




あたしは誰かに肩を掴まれて、身体のバランスを崩した。




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