「とにかくですね、このまま二人を放っておく事は出来ません。
明日、私が岬様を早めに家に帰らせますので、琴弥様はバイトを休んで下さいね」
「…は…はい」
素早くこれからのあたし達の事を決める笹山さんを見て、あたしは了解の返事をするしかなかった。
「後はご自分次第ですから。
思う存分話し合って下さいね?」
「分かりました」
…本当にお父さんみたいだな。
こう思った事は、本人には内緒にしておこう…。
暗闇の中を進むリムジンでは、こんな会話が成り立っていた。
…まさか、家で落ち込んでいた岬サマが、くしゃみを連発させていたとは誰一人として予想していなかっただろう。
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