絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-




「帰るぞ、琴弥」




岬サマはあたしの手を乱暴に掴むと、ダイ君からあたしを引き離して歩き出す。


チラッとダイ君を見ると、




「ほな、また明日な琴弥ちゃん」




ダイ君は笑顔のままあたしに手を振り続けていた。


気まずくて手を振る事が出来なかった変わりに、あたしは軽くお辞儀をした。


そんなあたしを気に入らないように睨む岬サマは、いつもに増して怖かった。




「岬サマ…」



「黙れ」



「ねぇっ…!」



「黙れっつってんだろ!」




速歩きだった岬サマの足が急に止まり、視線があたしに注がれた。


…今の岬サマは、食に飢えた狼のように見えた。




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