「琴弥!アンタ風邪大丈夫だったの?」




教室に着くなり、茜はあたしに最強な体当たりをかましてきた。


あまりにも体当たりの威力が強すぎて、あたしは少しだけよろめく。




「ちょっ…茜!」



「あっ…。ごめんって琴弥」




顔の前で両手を合わせる茜を見て、あたしは「別にいいけど…」と呟いた。


そんなあたしの言葉を聞いた茜は、何かを思い出したような表情を浮かべた。




「そういえばさ、重大なお知らせがあるんだよ、琴弥!」



「重大なお知らせ?」




あたしが少しだけ眉を潜めた瞬間、ドアの方から大きな声が聞こえてきた。




.