リムジンはエンジン音を轟かせて校門の前から去って行く。 あたしはただジっとする事しか出来なかった。 …岬サマファン、きっと驚いているんだろうな。 もちろん、あたしも驚いているんだけど。 それにしても、岬サマの運転手があたしに何の用? あたしはいくら岬サマのファンでも、彼と話した事など一度もない。 …あたしにとって、雲の上の存在だから。 「助けてよ…」 あたしの小さな呟きは、リムジンのエンジン音によって掻き消されていった。 .