あたしは恐る恐るキッチンの中を覗いてみる。 そこは、焦げ臭いニオイと共に、薄く広がる煙で溢れていた。 「…やっやっぱり…火事!?」 あたしは服のポケットに入っているケータイを開こうとする。 が、その動きはある言葉によって止められた。 「…なんで見に来んだよ」 「え…?」 煙の中でゆっくりと動き始めるその人は、あたしの事を真っ赤な顔をしながら見てきた。 その表情は、とても恥ずかしそうで。 あたしはその人の正体に気付くと、大声を張り上げてしまった。 「岬サマっ!!」 .