「沙貴さんも上がりですか?」
「いーや、休憩。
ちょっと百瀬チャンに伝えなきゃいけない事があって」
「伝えなきゃいけない事…?」
あたしが首を傾げると、沙貴さんは「実はね…?」と話し始めた。
「明日から、あたしの弟がここに働きに来る事になってね?
百瀬チャンと同い年でね、ほとんどシフトも被ってるみたいだし、同じ接客だから一応紹介しようと思って。
うちの弟が迷惑かけると思うけど、よろしくしてあげてね」
そう言う沙貴さんは、すっかり弟を心配するお姉さんの顔になっていて。
あたしは笑顔で頷くと、「用事があるので」と、ダッシュで控え室を後にした。
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