急いで口を覆うあたしに対して、岬サマは複雑な表情をする。 引き止めておいたクセに、あたし最低だよね? 「ごめん、何でもないよ」 「なんだよそれ」 口を覆ったまま訂正するあたしを見て、岬サマは苦笑いしながらキッチンを去っていった。 岬サマ。 あたしの大好きな人。 でも…何故か他人と距離を置いている気がする。 それは…あの女性が関係しているから? 笹山さんが言っていた、岬サマの過去が関わっているから? あたしはそんな事を考えながらひたすら食器を洗っていた。 .