やっぱり、岬サマはあたしの事なんかなんとも思ってないんだ。
今日の保健室での言葉は…嘘だったんだ。
正直、「少しは期待してもいいのかな?」なんて思ってたのに。
あたしの淡い期待は、儚くも散っていった。
「…大丈夫です。おやすみなさい」
あたしは出来るだけ岬サマを見ずに挨拶すると、急いでリビングを後にした。
長い廊下を進んだ、一番玄関に近いドアがあたしの部屋へと続くドア。
その向かい側が…岬サマ。
あたしは大きな音を立ててドアを開けると、ドアを閉める事も忘れて無我夢中でベットに飛び込んだ。
そして、さっきのマタニティショップでの出来事が頭を巡る。
…岬サマ。
あたしはやっぱり無理だよ。
あなたの言葉を信じる事が出来ないよ―――
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