絶対キケン恋愛-☆年下王子とLOVE×PANIC!☆-




そして、あたしの中であるひとつの考えが浮かぶ。



もしかして、岬サマのあんな姿をあたしに見せない為に、笹山さんは帰ろうなんて言い出したの?


あたしを傷付けない為に、あんなに笑顔だったの?




結び付いてしまった全ての出来事に、あたしはシートベルトを痛い程握りしめる。




岬サマには彼女がいる。

岬サマには子供がいる。

岬サマは…パパなんだ。




「―――ッ…」




思いもよらぬ事実に、あたしは笹山さんに聞こえないくらいの声の小ささで泣き始めた。




やっと気付けた小さな恋心は、

あたしにとって、辛い辛い物語の始まりでした―――




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