「何ももらってないよ。ぼく達は終わったんだ」
「へ?」
肩を叩くのを止めてくれるのはありがてぇけど、目を丸くされたら困るんですけど。
「矢沢のことを思い出したんだよ」
「優羽のことを……?」
聞き返してくるなって。
自分が本気で嫌になるじゃん。
ぼくの後ろに何かあるのか、和之はぼくと視線を合わせてない。
「本当に莱ちゃんと別れたの?じゃあ、なんで莱ちゃんがいるんだよ?……ほら、後ろ!」
莱がいる?
“嘘だろう”と思いながら、後ろを振り向くと
莱がラッピングされたものを持って立っていた。
……!
……なんで
「なんで莱がいんだよ」


