目の上におしぼりを当てると、目が包まれるようで心地よかった。



おしぼりを目から離し、私は月を見つめた。



カウンターの男性は、店の奥に入ったらしく、今この空間には私たちしかいない。



言わなきゃ。

今なら言える。



私は口を開いた。