孤高の狼に捧ぐ恋唄




「おれにも娘がいるからな。

アイツの気持ちもわかるつもりだ。

だが、報復なんざぁ自分が惨めになるだけだ。

自分が悲しいだけだ……

最も、それはおれが刑事だから、そう思うのかもしれんけどな」



いろんな犯罪者を目の当たりにしている刑事だから。



そう言って、自分は冷めきったコーヒーをグビリと飲み干した。