マスターに貰ったチャンス。 でも何から話せばいいのか、わからなくて。 それはきっと月も同じ…… ううん、きっと月の方が、いたたまれない気持ちでいっぱいだと思う。 だから私は、勇気を振り絞って言った。 今、一番伝えなきゃならないこと。 私の気持ち。 私は月から目をそらさずに、言った。 「私、月と離れたくない…… 連れて行って……」