いかに自分本位な人間か、思い知らされた気がして。 私はカウンターで一人、泣きじゃくった。 カランカラン♪ 「ただいま」 マスターが買い出しから戻り、私が泣いていることに気付き、隣りに座った。 「どうしたの?」 静かに問い掛けられ、私はまた涙が溢れた。 「マスター……」 マスターは急かすことなく、私の話を一部始終きいてくれた。