月は何も言わず、ベッドにストンと座り込んだ。 マスターがナースコールをすると、すぐに看護師が駆けつけた。 事情を説明すると、他の看護師数人を引き連れて戻り、亜龍を運んで行った。 マスターは亜龍についていき、病室には私と月が残った。 月が目線をそらしたまま、ポツリと言った。 「ごめん……」