一方的なキスは、私の涙で少ししょっぱくて。 そのことに私は、また少し泣いた。 月の手を握って、体温を注ぎ込むようにゆっくりとさする。 「月……好きだよ……」 答えのない告白。 次は答えがもらえますように。 月に祈る。 私は月のベッドに寄りかかるようにして、 月の顔を見つめて、 そっと目を閉じた。