孤高の狼に捧ぐ恋唄



「で、おにーさん、どうするよ?」



無言のままの男の子に、にやにやと男は言った。



多分、力技になっても、コイツになら勝てる、と思ったからだろう。



すると、いきなり男は、くぐもったうめき声を出し、体を二つに折った。



私の視界から男が消え、


ドウッ


という音と共に、地面に崩れ落ちた。