重たい意識が、少しずつ持ち上がる感覚がした。 私がうっすらと目をあけると、うす明かりの中、ぼんやりと白い天井が見えた。 ここは…… ずるずると鎖を引き寄せるように、記憶を手繰り寄せていく。 私、ナイフで…… 思い出した途端、首元がじくじくと熱くなった。 あれからどうなったんだろう…… そうだ、 「月……?」