ニタニタと笑いながら、ゆっくりと私の背後に周り込む。 「初めましてぇ、お嬢さん。 俺はぁ、アロンね。君はぁ?」 答えなかったらどうなるかわかってるよねぇ?とナイフで私の頬を撫でる。 「そいつは関係ないだろ」 月の低い言葉に、アロンは小さく へぇ?と声を出した。