ライアープリンセス~偽りのお姫様~



「お…見合い?お見合い!!」

凄い勢いで立ち上がる。

「わ、私がですか?」

私と泰明様を交互に見る夢叶様。

「いやいや、そんな形式的なものではないんだ。」

泰明様はそう言うと、手にしていたものをテーブルにそっと置いた。

「相手の方だよ。目を通しておいておくれ。返事は後で聞こう。」

私に視線を置き、泰明様は部屋を出られた。

上手く事が運ぶように頼むよ、ということだろう。

何だか胸の奥がもやもやとした。

何だか分からない気持ちだ。

喜ばしいことなのに。

夢叶様にお見合い話しがあるということは、お嬢様として認められているということではないか。

それなのに、喜べない自分がいた。

夢叶様…。

それを開いて見ることもなく、夢叶様はただ置かれたままのそれを見ている。