ライアープリンセス~偽りのお姫様~



辿り着いた部屋は、大きな窓から日差しが入り込んでいた。

ベッドの横にたくさんの薬がある机。

フワフワしたソファーに私は座った。

その横にお祖父さまは車椅子のまま私を、今度は目線が同じに向き合った。

確かに顔色は白く、あまり体の状態は思わしくなさそう。

でも、存在だけで威圧感は感じられた。

背中に走る緊張感。

これが一国一城の主、なのだろう。

「竹下、ご苦労だったね。夢叶を連れて来てくれて感謝しているよ。」

穏やかな話し方。

「いえ、私は夢叶様の執事でございます。」

私の後ろに立っていた健斗さんは、そう言ってドアまで下がる。

「これは私の身の回りの世話を任せている新田だ。」

「初めまして夢叶様。お会いできて光栄です。」

低い声で、新田さんは言う。

お祖父さまは肩まで手を上げそして裏返す。

深々と頭を下げ、新田さんもまた、ドアの位置まで静かに下がった。