ライアープリンセス~偽りのお姫様~



にこやかに笑顔で笑えているだろうか?

そんな余裕さえも、私の中にない。

「さぁ久美子(くみこ)。」

伯父さまの背後から、姿を見せた女性。

背が高く、栗色の真直ぐ長く伸びた髪が風でサラサラとなびく。

「妻の久美子だよ。」

奥さん?

って若い!

どう見ても20代後半。

伯父さまって、随分と歳の離れた人と結婚したんだ。

40代の伯父さまと若い伯母さま。

…何だか変な感じ。

しっかりメイクと、嫌味な程のアクセサリーが眩しく光を放つ。

「あなたが夢叶さんね、よろしくね。」

背中に冷たいものが走った気がした。

伯母さまの口許は緩んだが、目は笑っていなかった。

見透かすようなその目が私の全身に注がれる。