ライアープリンセス~偽りのお姫様~



お風呂から出たら、疲れがドッとやってきた。

あまり食欲がない、と伝えたら「では軽めの物でも」と野菜スープとパン、果物が運ばれてきた。

私はそれに手を付けなかった。

眠りたかった。

目を閉じて、夢の世界に入りたかった。

「何も食べないのは体にはよくありませんよ。」

それを、寝室まで運んでくれた。

驚かない。

想像も出来ない寝室の広さにも。

ツルツルと手触りのいい、シルクと思われるパジャマも。

イスの上に置かれていた、私のカバンがこの部屋に不釣合いだって分っている。

「夢叶様、こちらを。」

差し出されたのは、携帯電話。