ライアープリンセス~偽りのお姫様~



「父の体調も、孫という存在の出現で良くなると思うんだよ。」

「……。」

「貴女は今から、御園夢叶になるんだよ。何年も捜し続けた私の姪がやっと見つかったんだ。」

そう言い終わると、泰明様は席を立った。

「法的な手続きも済せたよ。」

そして私を手招きした。

夢叶様は目をつぶっていた。

「後は頼むよ。」

扉に向かいながら、そうおっしゃった。

「かしこまりました。」

そしてポケットから、夢叶様に見えないように白いハンカチに包んだ物を渡した。

うん、と泰明様はそれを受け取られた。

「竹下は幾つだ?」

「…はい?あ、26歳になります。」

「夢叶さん、この竹下は最高級ランクの執事で、貴女の為にアメリカから呼び寄せたのですよ。歳も近いし、何なりと言いつけていいのですよ。」

そう言うと、部屋を出た。