「その子供の行方がはっきり解らなくてね。」
「……。」
「実は急ぐ理由があって、貴女の存在を知ったのです。」
「それは…どういうことですか?」
「…私の父、この御園グループの会長の体調が思わしくないんだ。それに父も孫の存在を知ってしまったようで。」
タバコいいかい、と泰明様は葉巻を取り出した。
「どうぞ。」
「結果、代役とでもいうか父の孫になりきってくれる人を捜すことにしたんだ。」
灰皿に、長く続いた灰が落ちる。
「色々な施設を当たったのだが、こちらの条件に見合う人は中々いなくてね。」
「その条件って…?」
「女性、19歳それだけなのだが…。両親が何らかのの事情でいない子供なら養子に出来ると分かったのだが、希望する子供は小さな子ばかりでね。」
落ち着いた表情で、冷たい言葉を放つ。

