ライアープリンセス~偽りのお姫様~



中には…。

長い髪をなびかせた若い男の人が立っている。

そしてその後ろに、ショートヘアの女の人。

「お待ちしておりました!」

また私は、カカシのように動かなくなる。

「さぁこちらへ。」

その男の人は、白い一人掛のイスを私の方へ回した。

この人って…美容師さん!

腰にハサミやクシなんかを差し込んだ、ベルトのような物を下げていた。

「彼にお任せ下さい。さぁお荷物を。」

持って来たカバンを渡し、イスに座る。

そして私の首にタオルを巻き、大きなビニール生地の物を重ねた。

「失礼します。」

慣れた手つきで、私の髪をとかし始めた。