ライアープリンセス~偽りのお姫様~



誰のものかは振り返らなくても分かった。

健斗さんの優しさ。

何も言わないけど、その手に込められた思いが伝わる。

さぁ勇気を出して――。

その手に押されるように、一歩踏み出す。

後悔はしたくない。

もしこれが最後になるなら、なおさら。

「…お、お祖父…さま。」