ライアープリンセス~偽りのお姫様~



後部座席に乗り込む。

夢叶様が顔がみるみる青くなっていく。

「よろしいですか?」

そっと腕から手を離す。

「………。」

傷は深くはない。

「ご…めんなさい。勝手に…私が…。」

今にも落ちそうな涙が、その瞳にあった。

「私の方こそ…。お側に付いていながら…。」

ポケットからハンカチを出して、きつく結び止血する。

震える自分の手を何とか落ち着かせながら。