救急車は1人の青年を連れて行く。 1人の少女は呆然とし、双子の少年は殺気を出しまくる。 犯人の男は、狂ったように空に向って笑う。 「…燦兄ィ、繭兄ィ…」 小さな口が開かれた。 「瑛兄ィは…死なないよね…あんなに、血が出てたけど…死なないよね」 頌歌の目には光が届いていなかった。 「「死なないさ、俺達の兄貴だから」」 その時、ポツポツと雨が降り出した。 衝撃すぎて、泣けない3人の変わりに泣いているかのように。