――結崎奏汰……。 年はあたしよりも三つうえの、大学一年生。 大学は、あたしの通う高校とそう離れていない、R大学。 休みの日には、ローンで買った車であてもないドライブをしている。 そのローン返済のために、親戚でもある大将の店でバイトをしている。 「なるほど……」 「まだ聞きたいことある?」 「うーん、とりあえず、今はないかな」 奏汰のことをもっと知りたい。 だけど、今日はこれだけで満足だ。 あとはこの情報を真菜に……。 そう思った瞬間、胸がちくりと痛む。