「でも、気になる子はいるかなぁ」 「気になる子?」 「うん。……だけど、なんでそんなこと聞くんだよ」 「いや、ちょっと……」 気になる子……。 『まだ』好きではないってこと? どんな子なんだろう……。 聞きたかったけれど、それ以上聞く勇気をあたしは持ち合わせていなくて。 それ以外の、奏汰に関することなら聞けそう。 あたしはまるで尋問のように、奏汰に問いただし始めた。